カナリアの歴史
カナリアの歴史は16世紀にはヨーロッパで愛玩鳥として飼養されるようになったのが始まりで、現在では世界中で飼われています。
もともアフリカ北西部のスペイン領カナリア諸島の原産ですから、スペイン人がヨーロッパに持ち込みました。
特に最初のころは雄ばかりを売っていて、その理由としてさえずりが楽しめるのが雄だけということもあったでしょうが、他で繁殖されるのを防ぐためもあったでしょう。
特に当時の貴族の間で美しい声が好まれて高級な鳥というイメージがありましたが、18世紀にはあちらこちらでずいぶん繁殖されるようになって、高級鳥というより大衆的な鳥となりました。
日本でのカナリアの歴史は18世紀初頭に持ち込まれたようで、当初は雄ばかりで繁殖せず一部の大名が飼育する事ができる高級鳥でありましたが、天明年中に長崎の出島で繁殖させている外国人から長崎奉行所がもらいうけて江戸に運んでからは江戸中で飼われることになりました。
明治や大正時代はカナリアの育成は盛んで、鳴き声をしこんだり、姿、形を競ったりして愛好家が増えることとなっていきます。
児童雑誌などにカナリアを題材にした歌が発表されるなど、カナリアの歴史を見るとずいぶん一般的になっていきます。
またかなりカナリアの生態も研究されて、林芙美子の短編集の中にもカナリアのことが書かれてある小説があり、鳴鳥、色鳥、羽鳥などたくさんのカナリアの知識が入っています。
こうしてカナリアの歴史はいつも人間の手の中にありましたが、それは野生の姿を変えて繁栄していった歴史でもあるようです。